フェンスから溢れた木々に着目。その光景を火灯窓の形のアクリル樹脂に圧着した。火灯窓とは、おもに禅宗の寺院建築にみられる、上枠を火炎形につくった窓。この火の形と、そのまわりの曲線とにより、この窓をみるまなざしは、その内外の行き来を許される。窓の内のイメージは、その外側へとわずかに溢れる。フレーミングによるこの視覚的効果と、フェンスと木々との干渉の様子によって、東洋的な印象で、現代の自然と人工を抽象化している。

H1035 x W 800 x D 35
アクリルに写真圧着

photo: Aria Kuwashima